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2025/01/24
家守のつぶやき
幸福の連鎖
シェアハウスをやっているといろいろな方との出会いがある。ついこの間、「今度結婚するんです」と報告してくれる子がいた。結婚を契機に退去するのだ。
そう、結婚した子達はシェアハウスを始めてから彼女で4人目となる。人生が大きく決まる20代前半から30代半ばあたりの女性を見ていて、親代わりとまではいかないがそれぞれの進路について心配したり、活躍を願ったりするものなのだ。毎日顔も合わせるし同じ屋根の下に1年、2年と一緒に暮らすという事は、やはりそういう事なのだと思う。もちろん実の親ほどの心配はしていないのだが、ある一定の距離感を持ちながらもどの子に対しても幸せな人生を歩んで欲しいと願っている。今回結婚する方は、学生時代に3年、地元で7年働いてから、やはり京都で自分の望む仕事に就きたいと戻って来られた。シェアハウスでは珍しいリピーターである。なので、私にとっても喜びはひとしおなのである。
先日、入居者さんの一人がアルバイト先で出会った人に「あなたの住んでいるシェアハウスに韓国の方はいますか」と聞かれたそう。何故かというと、その方の息子さんが韓国人の彼女が出来てどうもうちのエリアのシェアハウスに住んでいると聞き、もしうちだったら思いとどんな人なのか知りたかったのであった。その方曰く「アパートやマンションを借りるのでなく、お金を節約するためにシェアハウスを選ぶのであれば経済面が心配。」なのだそうだ。外国籍というのも気になったようだ。
それを聞いて私は「ははーん、世の中のシェアハウスに対する見方にはこういう見方もあるのだなあ。」と思った。私としてはただお安く部屋を提供するだけでなく、京町家に興味をもってくれて伝統文化をリスペクトしてくれる人達が集まって住んで人の和を大事にした経営を目指している。また実際に是非町家に住んでみたいという子達が大半であって、誕生日パーティーやお祝い事のパーティーなど割に頻繁で行っているし、みんなそれなりに京都ライフを満喫してくれていると信じている。
ただ、世の中は自分が思うような評価をしてくれる人ばかりではないというのも事実だけれど、この事はシェアハウスの意味や意義を見つめ直すきっかけとなったのも確かだ。先の結婚の話に戻ると、現代は必ずしも女性の人生の選択肢は結婚だけでなくなった。鼻から結婚は眼中にない女性も多く住んでいたし、今もそうだ。職業も会社に勤めるだけでなく専門職を目指す人、京都の伝統文化を軸として人生を送りたい人、またそれで食べて行けるように目標を高く持つ人、などなど。生き方が多様になって、結婚するにしても自分のキャリアを捨てないで更に高みを目指す人、いずれは会社から独立して副業を持とうとする人など。
かく言う私は独身で、入居者の皆さんが家族のような存在でお陰様で毎日がとても楽しく充実している。結婚して自分の家族を持つ以外のもうひとつの選択肢としての生き方をしていると言える。
シェアハウスはそのハウスルールさえ守り人生に目的をきちんと持って生きる人には、とても心地よい住処となる。私としてはそういう場所を目指している。
さあ、彼女の結婚を祝うパーティーのメニューは何にしたら、皆さん楽しめて盛り上るかな?皆の集まりやすい日取りはいつがいいかな?そんな事に考えを巡らしながら2024年の年の瀬を迎えつつある。来年も充実した年になりそうだ。
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